October 31, 2007

10/31(水) 掛川・曇

 書類書き進まず,悶々とするのみ。思わず逃避行動をとってしまうワシをどうぞお許し下さい>神様仏様アラーの神様八百万の神様

 送付原稿,読んで頂けたようだ。とりあえず一安心。しかし2000文字でこの原稿料かぁ。実入りがいいんだか悪いんだか分からんが,ワシにとっては「へぇ〜」という金額である。しかし筆一本だけで飯を食うってのは大変だよなぁ,とも感じる。旧帝大専任の椅子をけっ飛ばして自由業に転じ,旺盛な執筆活動を続けている小谷野敦先生は偉大だよな。そういや,いつの間にか森博嗣もN大を辞めてたんだな。こっちも偉大である。
 著者プロフィール抜けの論文原稿,奥村さん本にも紹介されていた三美印刷さんからダイレクトに要請が来る。んっとに使えない学会事務局だこと。まあ元はといえばワシが悪いんだけどさ。ともかくこれで二安心。

 脱ゆとり教育の動き。まあこれで普通に戻ったということか。しかし別段,理系離れが止まるはずもなく,結局,あの騒ぎに乗っかった方々はこれからどう活動していくんだろうか。結局,熱に浮かされて騒いだだけじゃないのかね?

 いっ平が三平襲名とのこと。「一平」だから2階級特進ってことか。
 まあ大名跡が受け継がれるのは結構なのだが,正蔵もいっ平も,芸の面では今ひとつなんだよなあ。人気はあるし,一生懸命やっているのはよく分かるのだが,その一生懸命さが見えるだけ,まだまだ,という感がある。彼ら兄弟の落語を聴いていると,ワシなんかは痛々しくていたたまれない気分になることがある。案の定,おかみさんは最後まで反対だったようだ
 しかしまぁ,先代正蔵(彦六)が面白くなったのも晩年になってから,つまり木久蔵(現・木久扇)がよくやるあの物まねのように,声が震えるようになってからということらしいから,落語で味が出るまでにはまだ時間がかかるってことなんだろうな。ともかく,プレッシャーと戯れながら,末永くやって頂きたいものである。

 爆笑問題・太田がKY,という記事。でも小倉智昭がカツラだってのはWikipediaにも書いてあったけど(今はなくなっている),別段秘密じゃないだろう。それとも最近はタブーになっているのか?
 爆笑問題といえば,談志家元がべた褒めしている芸人であることで有名だ。その談志は,一番弟子の志の輔を評して,「狂気が足りない」と,情熱大陸でコメントしていた。この狂気ってのを具体的に例示して「(NHKの)ためしてガッテンに出ているうちはダメです。・・・つまり,そこに置いておけないことをしてしまう,しでかしてしまう。早い話が追い出されてしまう」とも言っていた。
 してみれば,家元には太田に「狂気」を見たのかもしれないなぁ,とも思う。その狂気が少しずつ出てきた結果,このKYになったのかもしれない。そう考えると,ぼちぼち太田も家元路線を歩んでいるのかもしれないなあ。先が楽しみである。
 ちなみに,相方の田中裕二だが,なんかずいぶん過小評価されていて気の毒である。ま,本人は恬淡としているからあまり気にしていないのかもしれないが,演技者としては大成するんじゃないか。ワシは,NHK・BSでやっていた「モンスターズ・インク」の吹き替えで,ホンジャマカ・石塚と田中が競演しているのを聴いたが,いやぁ,上手かった。有名人の声優って失敗する例も多数あるのだが,「ウォレスとグルミット」の萩本欽一のようにベストマッチになることもたまぁにある。声優・田中もそれに匹敵する出来だった。
 してみれば,狂気の太田を御しているうちに,いつのまにか田中もレベルアップしていったということなのかもしれないなぁ。

 声優つながりで,もう一つ。「考える会」の活動が実って,映画ザ・シンプソンズのDVD版はTVシリーズのベテラン声優陣が担当することになったらしい。大人の対応を貫いた地道な活動の賜物である。大いに見習うべし。

 小島よしおって,なんかデジャブだなぁと思っていたが,ああそうか,トニー谷なんだな,と気がついた。インテリが突き抜けた結果の下品な芸,という共通項があるからかな。まあ早大ってのは,大学にいるうちに,エネルギーが満ちてはち切れるという意味での「バカ」になるところらしいので,ああいうのが出てくるのも必然なのだろう。「そんなの関係ねえ!」と言われるかもしれんが。

 ということで,近頃芸能ニュースに詳しくなりつつある幸谷です。・・・いいのか>ワシ

Posted by tkouya at 8:51 AM

October 30, 2007

10/30(火) 掛川・?

 論文執筆はまた滞ってしまった。11月下旬に発表を入れてしまったので,それが終わるまでは無理だろうなぁ・・・。何とか年内にはケリをつけたい。引っ越しもないし,12月は頑張らねば〜(何度目だ)。
 とか言いながら,それにちらっと関連するプログラムは完成しちまった。我ながら面倒なものを作ったなぁとは思うが,これって一体誰が使うんだか。

 圓好さんって知らないなぁ。孤独死ってことは独身だったってことかしらん? ま,同じひとり者として,明日は我が身ですな。健康には気をつけようっと。

 ワシが株主(っても二株のみ)になっている某社から,毎年恒例の株主総会の連絡が届く。最近は業績が悪化していて,委任状送付のための切手代にも事欠く有様となっていたが,最近は大手企業との提携がうまくいっており,今年に関しては過去最高益とのことである。もっとも,昨年度は最悪だったようで,毎年のことながら,社長の挨拶は愚痴ばっかりである。 
 仕入れのために普通社債の申し込みを受け付けているらしいが,まだ目標の1/4しか集まっていないようだ。まぁねぇ,ワシも含めて,株主の皆さんは,初年度の一回を除いて,全く配当を得てないんだから,投資に二の足を踏むのも当然である。さすがに今度は短期投資だから,よもや会社が潰れて社債もパー,という事態はなさそうだが,うーん・・・ワシはパス,だな。
 しかし,雇われ社員でいるのと,株主でいるのとでは,考え方が正反対になるもんなんだなぁと痛感する。いくら社員は幸せだと言われても,配当や利息が入らないと株主としてはダメ会社のレッテルを貼りたくなるもんなぁ。人間なんて現金なモンである。あ,現金の話だから当然か。

 頼まれていた某原稿を先方に送ったが,一日経っても音沙汰なし。以前にもお試し原稿を送ったけど,内容については全然触れてくれなかったモンなぁ。読んでないのか?
 良きにつけ悪しきにつけ,内容がどうなのか,反応がないと書いてもつまらん。まあわざわざ読んでやるほど面白くないってことなんだろうから,次回また書いてくれって依頼は多分ないな。ま,この件はこれっきりってことで。あ,ちなみに内容はこれのダイジェスト版です。

 どわーっ,2週前に送った論文原稿に著者履歴を追加するのを忘れてた〜。慌ててその部分を学会事務局に送ったけど,これも音沙汰なし。うーむ一体どういうことになるのか,ちと不安である。そーいや,この学会誌に論文載せるの,初めてだったモンなぁ。慣れないことはやるもんではない(そうか?)。

 小生御大から,いよいよ翻訳プロジェクトの成果が印刷に回るらしいので,訳者の略歴を送ってくれという連絡あり。そそくさと送ったが,うーん,これは予定通り,年内に第一巻が出そうだぞ・・・。
 つーことで,無事出版された暁にはまたここでご報告致します。ジャカジャカ売れる本じゃないし,せめてWebで宣伝せねば。印税?・・・うーん,訳者全員で分割しちゃったら,振り込み料だけで足が出るんじゃないかしらん? 原稿料だってあんまし期待しちゃいかんよな。しかし初めての著作がこれってのは・・・こんな格調高い本にワシの名前が載っちまって,グレードが下がったらすいません。

 さて,目の前に迫った科研費の書類書きに専念しますか。

Posted by tkouya at 6:24 PM

October 28, 2007

10/28(日) 掛川・台風一過

 台風20号は東海地方の太平洋沖を昨日中に通過して温帯低気圧になった。おかげで本日は台風一過のピーカン晴れ。愛野駅からは富士山のてっぺんがちらっと見えた。本日は職場の学園祭の二日目だったが,天候に恵まれて盛況であった。展示に携わった方々はご苦労様でした。ワシはその間をちょろちょろ回ってビデオと写真撮影をしたのみである。

 ところでマンションだが,また引き渡し期日が一月延びてしまった・・・。これで正月を新居で迎える計画はパー。1月下旬に引っ越しという最悪のパターンに突入しそうである。どうも業者の作業が滞りがちになっているようで,思っていた以上に鉄筋組み立てが大変とのことである。・・・んなもん,施工時には分かっていたことだろうがっ! まあ,分譲マンション建築は初めてという業者のことだから仕方のない面はあるものの,ワシも含めた既契約者の方々の忍耐強いことといったらないな。8月引き渡し予定が5ヶ月遅延しているにも関わらず,誰もキャンセルしていないんだから。あの中ではワシが一番のクレーマーのようで,昨日も仕事帰りに受付のおばちゃん相手に一悶着(つーか,ワシの一方的なイチャモン)してきたが,今度こそきっちり期日を決めてほしいよなぁ。
 現状は変わらず・・・
mansion20071028.jpg

 それでも一階部分のガレージはほぼ完成した模様である。
mansion_garage.jpg

 姉歯よろしく,「うるさい客にせっつかれてやむなく鉄筋を抜きました」などと言ってほしくはないので,まあ辛抱強く待つしかないよなぁ。しかしいつ出来るんだか・・・。

Posted by tkouya at 4:37 PM

October 26, 2007

10/26(金) 掛川->浜松->掛川・曇

 どんよりした一日。静岡沖の太平洋上に全然が停滞しているらしい。台風じゃないだけマシだが,湿っぽいのはあんまり好きではない。明日明後日は出勤するので,そのときには晴れてほしいなぁ。

 MacBookの仮名漢字変換,我慢できないぐらい使いづらかったので,ATOK2007試用版をインストールして試している。うーん,これは便利。変換精度も高いぞぅ。一ヶ月の使用期限前に,電子辞書付きの奴を一本買っておくか。
 そーいや,今日はLeopardの発売日だったな。使い勝手は向上しそうだが,もうUpdate作業が面倒なのでこのままで行く。今んとこ,VMware FusionのWindows Vistaで十分間に合ってるからBootCampの必要性も感じないし。

 唐沢俊一さんの盗用問題(ワシは「引用ミス」だと思ってるけど)は決着した模様。う〜ん,前にも書いたけど,やっぱし漫棚さんは,裁判に持ち込むかどうかはともかく,ちゃんと弁護士立てて交渉すべきだったんじゃないのかなぁ。まあ,いしかわじゅんの「鉄槌!」を読むと,裁判で勝ったからといって,必ずしも後味のいいもんじゃないようだが。

 全国一斉学力テストの結果が出た。地域差があるとか,学校ごとの格差が明らかになるとかイロイロ言われているが,少なくともテストに出題された基礎的問題が解ける程度の学力がついていることは明らかになった。学力低下論者の方々のご意見を是非聞きたいところであるが,何か聞こえてこないなー。いい機会なんだから,是非とも一席ブッて頂きたいものだ。
 ここでは何度も書いているが,ワシは学力低下という現象は学習指導要領の問題と言うよりは,世間の雰囲気による影響が大きいと考えている。物知りというだけでは尊敬されなくなったのはWeb+サーチエンジンのせいだろうし,大体,知性よりは芸術的感性とか情緒の方が重視されるようになっているんだから,アクセク知識を仕入れようという「背伸び」をしなくなってきたのは,まあ当然のことである。
 しかし,今回の結果を見ると,いわゆる「ゆとり教育」の成果が皮肉にも裏付けられたと言えるのではないか? 少なくとも現在教えられている基礎的内容はかなり定着していることはハッキリした訳で,これは元々「ゆとり教育」が目指していたものである。
 結局,学力低下をうるさく主張していた理工系研究者の方々は,自分らの飯の種が失われていくことを恐れて騒いでいただけなのではないか,と思えて仕方がないのである。ワシもその中の一員ではあるから職場がなくなるのは困るのだが,どうも「学力低下→数学・理科離れ」という短絡的な思考には疑義を持たざるを得ない。池田清彦も言っているが,そもそも我慢強く理系知識を習得しても,企業に就職したら所謂「文系」の上司にこき使われるだけで,技術系として頑張る限り生涯賃金は低く抑えられたまま,という状況では,若者が理系離れするのも当然であろう。一部の技術屋さん達が退職後に会社に報奨金を要求するという動きに出ているのも,金が目的と言うよりは,昔年の恨み辛みが積もっての行動なのではないか,とワシには思えてしまうのである。
 そんな状況をほったらかして,「ゆとり教育」を批判するだけで理系離れが止まるはずもなかろう。学力低下の論拠を示した教育学者の精密な調査を深く理解もせず,単純に文科省の学習指導要領の改訂だけで自分らの飯の種が確保できると焦って行動した方々の頭脳こそ,学力低下しちゃってるんじゃないでしょーかねぇ。

 では行ってきます。

Posted by tkouya at 6:56 AM

October 25, 2007

おせっかいなサーチエンジン

 私は大学で数学とコンピュータを教えて日々の糧を得ている者であるが,趣味と実益を兼ねて,自分のWebサイトを借り物のサーバマシン上で運営している。アクセス数でいうと一日1500〜2000程度の小規模なものであるが,しかしその内容を分析してみると,直接人間が読んでいるな,と思われるものより,Webロボット,つまり自動的にWeb情報を収集するプログラムによるものが過半を占めていることが分かる。今や,Webページは人間が直接アクセスするものではなく,Webロボットのようなプログラムが集めたデータを仲介役としてアクセスするものになっているのである。

 Webという仕組みが発明され公開されたのは1990年であるが,普通のパソコンでWebにアクセスできるようなソフトウェアが提供されるようになったのは1995年である。いわゆる1990年代後半のインターネットブームはここから始まった訳であるが,まだ20世紀が終了するまではWebページの数も少なく,せいぜい個々のWebページに作られたリンク集というものを通じて情報収集をする程度で済んでいた。1996年にサービスが始まった商用サーチエンジンYahoo! Japanでも,検索機能よりは,人手によってカテゴリに分類されたリンク集の方が利用率が高かったようで,その頃に始めた私の個人ページも,Yahoo! Japanに登録された途端にアクセス数が千単位で上がって驚いた記憶がある。

 しかし,21世紀に入っても全世界的にはWebページの数は増えるばかりで,しかもblogサービスのように,Webページを自力で作成する知識がなくても手軽に記事が書け,更新や削除もたやすい仕組みが整ってくると,Webが提供する情報はうなぎ上りに増えていく。こうなってくると,のどかにリンク集を辿っているだけでは,知りたい情報を探すことが困難になる。そこでプログラムによるWeb情報の自動収集が導入されることになるのだが,人手と違って,信頼性のチェックの機構も作り込まなければならない。

 ここでGoogleが登場する。もともと研究者の世界では,論文引用数による業績評価という尺度があり,彼らはこれを膨大なWeb情報が張り巡らせているリンクの網の目に適用したのである。この評価方式はいろいろあるが,彼らが最初に導入したのは,「社会的に高い評価を得ている論文からの引用を高く評価する」というものである。逆にいえば,低い評価しかされていない論文から引用されても評価値は低く抑えられる,というシビアな,しかし現実的な方式である。Googleはこの評価方式,即ちPageRank(TM)によって,全てWebページを10段階にランク付けし,このランク順に検索結果を表示するようにしたのである。

 これによって,例えば私が書いたblog記事より,大手マスコミの掲示した記事の方が上位に表示されるようになった訳である。「社会的に評価の高い」人(企業)が書いたWebページが見つけやすくなった結果,Googleは利用者の高い評価を得ることになったのである。そのせいもあってか,Google本社のWebページ(http://www.google.com/)は最高のランク10を取得している(2007年10月23日現在,以下同様)。ちなみに,ホワイトハウス(http://www.whitehouse.gov/)も10, 日本の首相官邸(http://www.kantei.go.jp/)は8,私のWebサイトのトップページはランク5である。精進する必要がありますねぇ。

 最近はGoogleとau(KDDI)が提携して,ケータイからもWeb情報を検索できるようになっており,この検索結果の順位によって商品の売上が劇的に作用するといった現象も現れているようだ。私もたまにWebページのランクアップ手法(Search Engine Optimization, SEO)等を聞かれることがあるが,このPageRankの仕組みから考えれば,やるべきことは一つしかない筈である。つまり,他の企業,ニュース媒体,blog等で取り上げられる機会を増やすこと,そのためにはその人の本職,その企業の本業において,どれだけ他人の信頼度を上げることができるか,ということに尽きるのである。Webページは費用対効果の高い本業の宣伝としか考えていない方には逆説的な言い方に聞こえるかも知れないが,ランクアップの「王道」はこれしかないのである。

 ただ,サーチエンジンを通じてのWebページへのアクセスをきちんと把握する手段があれば(ログ解析等),SEM(Search Engine Marketing)の一環として,その結果からある程度,アクセス数を向上させることはできるだろう。そのささやかな実践例として,私のWebサイトで実際に行ったことをお話ししたい。

 最初に述べたように,私のWebページはあまり人気のないものであるが,その理由としては,blogを除いては私の専門に関する記事や論文ばかりで,一般受けしない内容である,ということがあげられる。逆にいえば,その専門分野に絞ってみれば,ランク5というそれなりの評価は得ている訳で,そうなるとそのなかで意外なものが支持されたりすることもある。それが,あるフリーソフトの使い方に関する,たった一ページの短い紹介記事であった。特に深い内容を書いた訳でもないし,他に類似のページがないわけでもない。しかし,私のWebサイト内では常にアクセス数の上位に位置している。なぜここにアクセスが多いのかな,とGoogleでそのフリーソフトの略称で検索してみたら,驚くなかれ,第一ページのトップに私の記事が表示されていたのである。確かに,Google経由で検索されたキーワードにはこの略称が多かったのだ。

 そこで,数年ほったらかしていたこのページのテコ入れを図ることにした。目次をつけ,使い方のサンプルも増やし,古かった情報を最新のものに入れ替えた。そうすると,早速効果が表われた。まあランクアップという程ではないが,昨年比で1.5倍のアクセス数になったのである。おかげで,現状で支持されている内容は大事にメンテナンスすべきである,という教訓を得たのは収穫であった。これだけ即効的に効果が出たのも,定期的に巡回してくるWebロボットのおかげであろう。

 現在のWebの世界は,良くも悪くもプログラムによって高度に自動化されたサーチエンジンがなくては存在し得ないものとなっている。しかし,その背後には,その仕組みを支持する人間がいて,サーチエンジンを殺すも生かすも,最終決定権はあくまで人間の側にある。コンピュータ技術というと,どうしても非人間的なものと捉えられがちだが,内容を知れば,そこには人間の意思が見えてくるはずである。私にはどうにも近年のGoogleのようなサーチエンジンは,近年絶滅してしまった近所のお節介おばさんのように思えて仕方がない。先に述べた,フリーソフト紹介ページのテコ入れ策も,「ほらほらみんな期待しているんだから,さっさとテコ入れしなさいよ」とケツを叩かれてやらされたような気がしてならないのだ。

 小うるさいが,恐ろしく物知りのインターネット界のご近所さん,としてサーチエンジンを付き合っていくのはそんなに悪いことではない,と私は考えている。

Posted by tkouya at 3:00 AM

October 24, 2007

インターネット老人

 私はコンピュータを使っての計算を専門に研究している37歳の男性大学教員である。37歳と言えば,人間ドックに補助金が出る年であるので,肉体的には中高年の仲間入りをする年齢ということになるらしい。バカにするんじゃねぇ,私はもっと若いんだ,と主張したいのは山々であるが,ズボンのウェストサイズは年々増えているし,目が霞んでディスプレイの文字が判別しづらくなってきているし,何よりプログラミングに没頭して徹夜なんぞしようもんなら,その後数日は疲労が抜けず,かえってその後の仕事の能率が落ちてしまうのだ。やっぱり老けたなぁ,ということを痛感させられる主観的事実が増えていることは残念ながら否定できない。くそ。

 「老け」を感じるのは,それだけではなく,客観的な事実によることもある。

 例えば携帯電話。既に「ケータイ」という正しいイントネーションを伴うカタカナ単語を操れない時点でジジイなのであるが,私はあれを正しく使えている自信が全くないのだ。

 職業柄,18歳から22歳までの若者とお付き合いをすることが多いのだが,彼らのケータイの使い方を見ていると,恐らく財布の次に重要なアイテムになっていると思えて仕方がない。暇が出来ればメールを打っているか,漫画や小説をケータイのあの狭い画面で読んでいたりするし,ゼミで飲み会の日程を決めたりすると,すかさずケータイのスケジューラを取り出してメモを取るのである。たまにでかい声で通話している迷惑な人がいるなぁ,と思ったら同僚の教員だったりする。つまり,ケータイを電話として多用するのは年寄りの証拠で,若い世代は私にとっての(通話機能付き)パソコンのような存在になっているのである。で,私はと言えば,最近やっとメールの文章を片手で打てるようになった,というレベルであって,とてもスピードでは学生達には敵わないのである。

 インターネット白書2005(インプレス)によれば,日本のインターネット利用者数は,2005年2月時点で約7007万人であり,そのうち携帯電話・PHSからのみ利用している数は約943万人,パソコンと併用してしているのは約4669万人にも上るらしい。つまり,インターネット利用者の約13%がケータイからのみインターネットを使っており,約66%はケータイからも利用している,ということになる。私個人としては,この約13%のうちどれほどの層が,「インターネット」を意識して使っているのか,かなり怪しいと思っている。パソコン上で見ることのできる「ホームページ」と,ケータイ画面で見ることのできる各種の情報検索サービスが,同じ技術で出来上がっているものだ,ということを大学の情報リテラシ教育では必ず教員が解説していると思うが,どれほどその知識が浸透しているのか,となるとかなり怪しい。

 科学技術を,お仕着せのマニュアルに沿って「使う」ことはそれほど難しいことではないし,ましてやIT(情報技術)の世界では,普通の人がたやすく使えることが重要視されているので,ソフトウェアも「さあ使ってください,簡単ですよ」というメッセージを発する外見を纏っていることが多い。もちろんデザインは重要であるし,それがソフトウェアの目的の本質に敵うものであれば,使いやすさを第一に考えることは当然であるが,そうでなければ,まずはどのような仕事をさせたかったのか,それがどのような「原理」でなされているのかを知る必要がある。そしてそれは多くの場合,とても簡単な言葉と常識的な体験から説明できるものであり,英単語のカタカナ発音をそのまま使っているIT用語の羅列が必要なものではないのだ。

 例えば,インターネットがこれだけ多くの利用者を抱え,しかも大規模な破綻も起こさずに運用が継続できている「原理」は単純明快で,使用されているパソコンの多くが,通信回線の速度を調節する機構を内蔵しているからである。もちろん,悪意のある利用者が増えればその影響は受けるが,多数の利用者が回線を共有しつつ,遅くても途切れない通信を可能にしているのはこの機構のおかげであり,それ故に,インターネット全体では大規模な破綻を起こさずに済んでいるのである。

 だから,単なる利用方法の習得ではなく,原理原則も併せて知ることで,難しげなITの世界も感覚的に理解できるようになり,よりIT技術の利用に対しての認識も深まるんだ・・・と学生諸子の前で力説するのだが,いかんせん「ケータイ」の使いこなしに難儀している自分を振り返ると,「使えない」ことの言い訳めいて解釈されそうであり,そのような意識が全く働いていないとは断言できない部分もあるのだ。こうなると,原理原則論は単なる「インターネット老人の繰言」であって,つまりはこれも老けたという客観的証拠の一つでしかないことになる。あ〜あ,年は取りたくないもんだなぁと嘆息しつつ,ケータイの使いこなしにも精を出す諦めの悪い私なのであった。

Posted by tkouya at 3:00 AM

October 23, 2007

10/23(火) 掛川->浜松->掛川・?

 11月末締め切りのエッセイを真面目に執筆。最初,下書きをだらだらと書き連ねたが,字数を大幅にオーバーしたので,つめつめして何とか2000字に押し込んだ。暫く寝かせておくことにしよう。で,だらだら書きした下書きの方は,前回試験的に書いて没を食らった(つーか,無視された)ものも含めて,こっちに掲載しておくことにする。あんまし面白い中身になってないよなー,とは思うが,このぐらいにとどめておいた方が良いのかなー,とも思うし,よくわからん。

 ふーん,日立がPC製造・販売から完全撤退か。時代って奴ですかねー。

 ふーん,情報処理学会の論文誌が次年度から完全ペーパーレス化か。これも時代って奴ですかねー。査読システムも完全にWebベースになるから,三島親父みたいなTeX onlyってご仁には査読も回せなくなるな。近々,雑誌「情報処理」を除いて紙媒体は全廃になるようだから,まあ,雑誌の置き場所に困っているワシとしては助かるけど,何かちょっと寂しいような。

 夜は初めての志の輔落語を堪能。演題は下記の通り。

shinosuke071023.jpg

 「そば清」って演題は初めてだが,「蛇含草」ってのは大阪落語だっけか? 「死神」も何度か聞いたことはある。どちらも古典だが,なるほどねー,これが志の輔落語って奴か,というぐらい,たっぷりと演出が加わっている。「死神」なんて,落ちはどうなるのか?ってぐらいだったもんなぁ。これだけ面白く,しかも分かりやすい語り口なら,パルコ劇場で一ヶ月公演を張れるよなぁ。いや,ともかく堪能しました。
 堪能ついでに,1月の桂南光独演会のチケットまで買ってしまった。6月の小米朝独演会を出張でキャンセルしたのは痛かったが(米団治襲名前としては最後だったかも),またぞろその轍を踏まなきゃ良いが。

 堪能したので今日は寝ます。

Posted by tkouya at 11:03 PM

October 21, 2007

10/21(日) 掛川・晴

 昨日は久々にフリーの身として東京を散策。回数券が余っていたのと,次週以降は土日が潰れてしまうので,ここらで気分転換をしようという趣向である。11月は毎年恒例,連続出張死のロード(自分で予定を組んだくせに)に突入する上,ワシの自腹を相当切らねばならず,せめて移動中は読書で気分を和ませる必要があるので,見逃していた新刊を一気に買っておくという目的もある。まあ,どーせギリギリまで何もできない(しない)質であるから,発表用のPPTファイルをせっせと弄くっているとは思うが。

 つーことで,さわやかな秋空のもと,新幹線で東京へ出発する。

kakegawa_st_20071020.jpg

 新富士付近で,山頂部に雲の笠をかぶっていない富士山を久々に堪能する。

mt_fuji20071020.jpg

 写真ではわかりづらいが,ちょこっと冠雪していた。これからはますます富士山らしくなるんだな。

 東京ではいつも通り,丸善丸の内本店→秋葉ヨドバシ→神保町ぶらり旅というコース。あ,でも神保町は久々かも。再開発の話が出ていた筈だが,あれはどうなったのかなぁ。日本の民間文化遺産として是非残してもらいたいものだが。
 いつも通り,神保町の休憩場所としていた喫茶店に向かったら閉店していた。がーん。

closed_chanoir20071020.jpg

 まー,あの名古屋並みの価格の安さでやっていくのは難しかったのかなぁ,とは思うが,能登時代,早朝七時から開いていたこの店に,夜行バスから降りて直行していたワシとしては,感傷を禁じ得ないのである。うーん,チェーン店だから,例えば両国にある店はまだ健在・・・であってほしいな。喫茶・談話室もなくなるわ,シャノアールもなくなるわ,これでルノワールもなくなってしまったら,ワシはいったい東京のどこで憩えばいいんじゃ。スタバ?・・・まー,悪くはないけど,もっとおじさん臭い店の方がゆったりできて嬉しいんだけどなぁ。

 東京での戦果の程は,これからボチボチとぷちめる予定である。今年の年末はエロ特集を予定しているので,そのネタ本も入手してきた。いやぁ,18禁のジャンルがここまで訳の分からない進化を遂げているとは驚き。やっぱり何でも読んでみるモンである。乞御期待(誰が期待するというのか)。ところで,18禁マンガを絵の引用抜きで文章で紹介しても,やっぱり18禁なんですかね?

 小谷野敦先生の著作,この秋は一気に3冊。

 「日本の有名一族」幻冬舎新書
 「日本売春史」新潮選書
 「リチャード三世は悪人か」NTT出版

これに「退屈論」の文庫化を入れると4冊である。うーん,凄い。内田樹先生の新刊の大半は既にblogで発表済みの文章を手直ししたものか,対談集だったりするので,まあ大量に出せるのも当然ではある。しかしこの3冊は資料集めから執筆から全部一人でこなして書いたもんだからなぁ。まあ家系図についてはWebでもこういうものがあるので割と楽だったのかなとは思うが(唐沢なにがしじゃあるまいし,ワシは全部書籍から資料を集めたのだと言われそうだが),他の2冊はオリジナリティ度の高い労作である。さすがだなと感心させられる。あ,ワシは全部入手済みである。日本売春史は年末のぷちめれエロ特集の最初(か最後)を飾ることになりそうだ。

 あーやっぱり東京の本屋巡りは楽しいなぁ。おかげで今日は目覚めが良い。ここんとこ土日は死んだように引きこもっていたのだが,やっぱり人間好きなことをしてなきゃダメだな,と痛感。

 今日も一日頑張ります。

Posted by tkouya at 9:19 AM

October 19, 2007

10/19(金) 掛川・晴

 M$が提案した二つのライセンスが,Open Souce Initiative (OSI)の認可を受けたという記事(Enterprise Watch)。へー,M$がねぇ・・・と感心。しかし面白いのはこの記事では触れていないOSI blogの記事の最後。大方の人が抱くであろう疑問に対して,こう解答しているのである。

[幸谷訳] もちろん,MicrosoftはOpen Sourceの世界ではおおよそ信用されておらず,この認可に関する議論の間中,ずっと疑義が呈されてきた。Open Sourceのプロジェクトを攻撃しておきながら,そのOpen Sourceの手法を要求し,かつOSIの認証トレードマークまで欲しがるなんて,どういう思考なのか? それを理解しているのは当のMicrosoftだけだ。しかし,OSIにいる我々同様,Open Sourceがソフトウェア開発には最適な方法であると思うのなら,MicrosoftがOpen Sourceを攻撃するのと同時にそれを利用しようとしている理由も分かるはずだ。つまり,彼らにとってはOpen Sourceは自らの救済策であり,かつ敵でもある,ということなのだ。

 禅問答みたいだけど,「大人の思考」ってのはこういうものなんだろうな。いや,ワシはM$にもOSIの態度にも感動しているのである。両者とも,エライ。

Posted by tkouya at 3:00 AM

October 18, 2007

内田樹「村上春樹にご用心」アルテスパブリッシング

[ Amazon ] ISBN 978-4-903951-00-3, ¥1600

murakamiharukinigoyojin.png

 日記にも書いたが,ワシは村上春樹とは相性が悪い。おかげでエッセイ一冊,小説一冊,読み通したことがない。「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の文庫版を買って読もうとしたが,最初の段落を読んで「こりゃだめだわ」と早々に撤退してしまった。以来,どんなに売れていようと,世評が高かろうと,ワシにとって村上春樹は敬して遠ざける作家であり続けている。
 だもんで,本書を買ってしまったのは,純粋に内田樹が書く村上春樹に関する文章が好きだ,という理由によるのであって,決して村上春樹に興味があったからではない。本書に納められている文章の大部分は既に内田のblogで発表されたものであるが,リライトされ,紙に印刷されたものを読むと更に面白さが増しているように思える。やっぱ,ワシは骨の髄から内田ファンになってしまったんだな,きっと。

 しかし,最近,村上春樹に関して興味が湧く事件があった。かつて担当編集者だった故・安原顯が村上の直筆原稿を売り飛ばしていた,という事実が発覚したのである。それに対して村上春樹は長文のコメントを雑誌に寄稿している。本書でも内田はこの事件について一文を寄せ,村上のコメントを引用しながら鮮やかにこの事件について解説を行っている。既にblogで読んでいた記事だが,ワシはそれを本書で再読しながら,いちいちごもっともだなぁ,と理性で思いつつも,一方では,「酷薄だな」と感じたものだ。
 本書でもう一カ所,内田の「酷薄さ」を感じた所を引用しよう。

 しかしご存じのとおり,今や日本を代表する世界的文学者である村上春樹について,わが国の批評家のほとんど全員(およびかなりの数の作家)たちが「毛嫌い」ないし「無関心」を示している。世界的な評価とドメスティックな無関心との対比は誠に興味深い。

 これを「売れているから嫉妬している」というふうに下世話に解釈することは(かりにそれがかなりの程度まで事実であったとしても)文学的には生産的ではないだろう。やはり,村上春樹を嫌う人々にはそれなりにやむにやまれぬ文学的事情というものがあるに違いないと考える方がよろしいと私は思う。(P.36)

 これを読んだワシは,なんだウチダ先生,ちゃんと村上春樹が世間のジェラ心によって意図的に無視されているってことはご承知なんだ・・・と思ったものだ。しかし,それはそれとして,この文章はさっさとよりグレードの高い問題へ軽やかに移行していくのである。
 こういうスマートな思考を持つ人たちをエリートと呼ぶのである。そしてこういう思考をできる人はそれほど多く存在しない。ワシも含めたある種の「しぶとい(友人命名)」バカどもは,「スマートな思考」が優れていることを重々承知しながら,自分が拘る一カ所に拘泥し,そこから足抜けできずに日々悶々としているのである。
 そこを軽やかにすり抜けていく人間を見れば,そりゃ,ジェラ心を抱かない方がおかしいだろう。もちろん,ある程度年輪を重ねると,露骨に感情を出すよりは黙っていた方が得策だ,という程度の知恵は付く。しかし・・・それで治まりがつかない人間もやっぱりいる訳で,その一人が安原顯だったんだろうなぁ,とワシは思うのである。そして,ウチダも村上も,エリートの思考を持ってして,図星を付く指摘をしているのだ。
 これを「酷薄」と呼ばずにおられようか。
 ワシの理性は拍手を送っているのだが,感情は「冷たい・・・」と震え上がっているのである。

 本書の担当編集者が,ほぼ日で本書の紹介をしている。そこでは「橋本治以来の知性」という文句を使ってウチダを礼賛している。
 ワシもそれは肯定する。その知性は恐ろしく切れ味が深い,という意味でも正しい。しかし,それは小谷野敦や大塚英志にワシが感じる「自分の持つダメさへの諦観と郷愁」という奴とは真逆のベクトルを持つものである。人類全体の進歩には重要なものではあるが,人間個々人の「癒し」とは成り得ないものである。本書で批判されている蓮實重彦の「村上春樹作品は結婚詐欺である」(P.63)や松浦寿輝の「うまいのは確かだが,文学ってそういうものなのか」(P.167)という発言は,多分そのあたりのことを指摘しているのではないか,とワシには思えるのである。

 ま,しかし「癒し」でない知性も重要である。その意味でも一度読んでみると,村上春樹以上に内田樹という人の考えがよくわかる本であることは間違いないのである。

Posted by tkouya at 2:54 AM

October 17, 2007

10/17(水) 掛川・?

 ふひー,本日の講演,1/4以上の方々の沈没者を出して終了した。うーん,だから講演じゃなくって実習にさせてくれと言ったのに〜。
 ・・・と言い訳するのは見苦しいな。こーゆー内容をおもしろがって聞いてくれるかどうか,まずは考えるべきであったのである。ま,覚悟の上ではあったけど。自分としては,考えがまとまって,良い機会ではありました。
 引率の先生は平身低頭されていたけど,ワシも悪い訳ですから,お気にされることはないですよ〜。だから来年こそはリベンジの機会を下さいね(懲りない奴)。

 ACS論文,ハードコピーだのTeXソースだのをまとめて送付。これで一安心である。さて,次は何やろっかなぁ〜・・・って,早く計算中の論文まとめて出さなきゃな。これから暫くは論文執筆モードに入るぞ〜。

 ふーん,Leopardは予定通り今月下旬に出荷か。しかし既存ユーザに対する値引きは一切ないのね。VMwareを入れちまったし,今更Boot Campが標準搭載と言われても食指は動かないなぁ。まあ評判をじっくり聞いてから判断しても遅くないよね。Vistaみたいな話もある訳だし。

 /.Jによれば,著作権分科会がパブコメを募集中とのこと。早速中間答申案を印刷している。時間があればワシの意見をまとめて送りつけてやろう。サーチエンジンがらみの話もあるようだし,勉強の一貫として読んでみるのも無駄ではなかろう。一番よろしくないのは,異論があるくせに黙っていることだ。「発言するってぇのは大事なことなんですねぇ(@風雲児たち)」という言葉,じっくり噛み締めましょうぞ。Webっつーもんもある訳だしな。

 今日はゆっくり溜まっていた新刊を読みながら寝ます。

Posted by tkouya at 7:57 PM

October 16, 2007

10/15(月) 掛川・?

 秋が深まっていく。今週は全国的にどんどん寒くなっていくらしい。今年は石油ストーブの出番はないな,と思っていたが,こりゃ暫定的にでも出さざるを得ないな。それもこれも,4ヶ月も完成が遅延しているマンションのせいである。金返せ。

 煮詰まっている。煮詰まると,現実逃避したくなる悪い癖が出て,ついつい本日〆切の研究部会に講演を申し込んでしまった・・・また11月は出張3回・・・今年はもう研究費も尽きているというのに,ワシのバカ。

 本日の三年生ゼミはMySQLのconsole clientを使ってSQL文演習・・・の筈が,MySQL serverを起動させる解説をすっかり忘れていて,そのフォローに手間取ってしまった。うーむ,やっぱりテキストは使ってなんぼだなぁ。終了後,いそいそと修正をかける・・・こうしてまた3ページ増えてしまった。ただいま117ページ。1月中にはほぼ完成の目処が立ったが,こりゃ130ページは越えるな。一通りできたら4月には印刷をかけてしまおうと思っているのだが,いくらかかるのやら。かけばいいというもんではない。ワシのバカ。

 11月上旬の研究集会関連のメールが立て続けに3通も来る。しかも夜中の11時過ぎ。本日〆切の研究部会の申し込みのお返事も深夜に届いたりして,一体このお世話役の方々はいつ寝ているんだろうと不思議でしょうがない。特に後者のS先生は,「よく死にませんね」とご挨拶申し上げると「いやーそろそろ限界じゃないか」といいながら,あっちのワークショップ,こっちの研究会,むこうのコンテスト・・・と恐ろしいほどの仕事をこなしておられる。体力が違うんだろうなぁと,感心することしきり。日本の科学技術はことほどさように,真面目な一部の方々の不眠不休のサービス残業によって支えられているのである。感謝せねば。

 感謝しつつ,不真面目なワシはもう寝るのであった。

Posted by tkouya at 12:12 AM

October 14, 2007

10/14(日) 掛川・?

 ふ〜,やれやれ,ようやく講演のための下書きを書き上げる。A4用紙2段組み12ページ・・・書き過ぎだって。しかも書きながら論旨がずれてきやがんの。それでも結論まで一気に書ききったおかげで,ようやく自分の言いたいことをすっきりまとめられそう。あとはこれを土台にしてPowerPoint資料を作るのみ。これは火曜日かな・・・間に合うのか>ワシ

 資料に使った中に,藤子・F・不二雄のSF短編があったのだが,今入手できるのは全部小学館から出版されているのね。ワシが持っているのは1994年に出た中公文庫の奴で,これには4巻に納められている「征地球論」。今ではこいつに載っているようだ。
 PowerPoint資料にはここから4コマ分スキャンして使うつもりだが,これってWebに出したらまずいのかしらん? 書籍だと引用扱いで良さそうだが,小学館からなんか言われるのも嫌だよな。どーもこの辺りの権利関係を考えると面倒である。まあ仕方のないことではあるものの,段々とこの権利関係がこんがらがってくると,ついテロを支持してしまいたくなる自分がいる。

 大体,著作権保持団体が何かワシらユーザの役に立つサービスを生み出した試しがあったのか? ユーザや家電メーカーを締め上げて一番得をするのは,著作権を持っている盗品ではなく,その中間にいる弁護士とか保持団体役員連中だろうが,こういう搾取者に自分の権利を一任して普段はロクに発言もしない輩を尊敬しろと言われてもなぁ。ニコニコ動画が支持される訳だよ,全く。
 著作権を70年に延長しようという話はまだ審議が継続中のようだが,仮に70年になったとして,権利者団体が何もサービスを提供しなければホントに暴動が起きるぞ。いやムシロ旗立てて「権利者様お願げぇしますだ」と直訴するというんじゃなしに,著作権など無視しまくるテロが跋扈しかねない。そろそろ権利者も要求するだけの態度を改めるべきだ。

 明日は講義とゼミだらけなので,早く寝ます。

Posted by tkouya at 8:16 PM

October 13, 2007

得能史子「まんねん貧乏2 年収19万円編」ポプラ社

[ Amazon ] ISBN 978-4-591-09915-5, ¥1000

mannen2.jpg

 まさか第二弾が出るとは思わなかったのだ。昨年,閉店間近のなにわ書房本店で第一弾と邂逅し,「貧乏の悲しみ」を白い簡素な絵で描いていることに感動したことをここに書いたのだが,それが何と,今でもググるとトップページの上位に表示されているのである。
 マイナーだ。
 マイナーの証拠である。平均以下のページランクしか与えられていないこのblogの記事がトップに来るなんてありえね〜。しかも発売から一年以上もたっているのにこの記事の少なさ。第二弾が出るぐらいだから,それなりに読者はいると思うんだが・・・みんなWebに記事を書かないのね。
 以前,BSマンガ夜話で「事件屋稼業」を取り上げた時,夏目房之介さんが,「これ(事件屋稼業)好きな奴はアンケート出さないんだよ」と言っていたが,どうやらこの「まんねん貧乏」ファンも同じことが言えそうである。出版社に感想文は送るのに(得能がそれを読んで喜んでいることが本書に描かれている),それ以上の主張も広報活動もしない奥ゆかしい人々。それが本書のターゲット層たる女性たちなのであろう。恐らくは得能と同じように,旦那を送り出して家事をこなし,午後のゆったりとした独り身時間にごろんとソファーに体を横たえ,本書を紐解いて「そーなのよねー」と共感したり,くすくす笑ったりしているだけで幸せなご仁たちが多いのであろう。
 平和だ。日本のこの自堕落なまでに平和な日常の象徴,それが得能のまんねん貧乏生活なのである。ワシはこの事実を,数少ないオスの負け犬読者として,Web広報活動家として声を・・・まあ普通程度の音量にして,ボソボソとお伝えしようと思うのである。

 第一弾はビンボー負け犬生活を送っていた頃の得能の回顧録みたいなもんであったが,第二弾はラブラブ新婚生活ビンボーだけど幸せです的なほのぼのライフの紹介がメインである。ワシはこう見えても新婚生活に憧れを抱いており,結婚したての奴が不幸せそうな表情をしていると「もっと幸せそうにしやがれ!」とカツを入れてしまう悪い癖があるのだが,得能にはその必要はなさそうである。いわゆる「等身大の幸せ」という奴の模範生であり,旦那(New Zeal人)の給料が合算されてもボロアパートに住み続け,毎月の千円単位のやり繰りに腐心し,チマチマとささやかなイベントのための予算を積み立てることに喜びを覚えている得能は,多分,一人で暮らしていた頃よりも幸せなのだ。特に生活が豊かになった訳ではないが,一緒に暮らしていくこと,それだけが唯一の喜びの源泉であり,それさえあれば,飢えない程度の稼ぎで充分なのだ。

 二人で暮らしていくことの大切さ,という大変ベタなテーマを,軽やかでシンプルな描線でユーモラスに描いている本書は,負けただの勝っただの上流だの下流だのといった格差論を軽やかに受け流す強さを持っている。残念ながら得能は前作と今作の原稿料と印税で,少なくとも中流以上の所得を得ることになってしまい,下流の悲しさで勝負することは今後できないだろう。そのことは得能も充分承知した上で,本作を「らぶらぶ」路線にしたのだろう。結果,「下からの目線」による勝負はできなくなったが,人間社会を包括する,ベタだが大切なテーマを獲得することができたのは幸いであった。しかも得能の「らぶらぶ」は肩肘張らずに受け取ることがきるまったりしたものである。安心してご購入され,くすくす笑ってそれを自然に受け取って頂きたいのである。

Posted by tkouya at 3:00 AM

October 12, 2007

10/12(金) 掛川->浜松->掛川・晴

 急激に冷えてきたなぁ〜。涼しいのはありがたいが,日中は結構気温が上がるので,出かける時にはどういう格好をしていったらいいのか,少し迷う。上着の要不要の判断をしながらの毎日がしばらく続きそうだ。

 うう・・・煮詰まってしまった。次週水曜の中学生向け講演の下書きを作っていたのだが,構成を練って固めて文章を半分入れたところで力尽きた。あー,あとちょっとなんだがな。ゴールが見えてしまうと,ガクっとペースが落ちる悪い癖は一生治りそうもないな。
 来週末には採録論文の原稿を送らなきゃいかんし(なんで今時電子入校じゃないんだぁ〜情報処理学会のくせに),週末には何とか完成させて,PowerPoint資料を作らなきゃなぁ。月曜夜は偉いさんの送別会,火曜午後は会議で時間がないしな。

 ノーベル文学賞,今年も村上春樹ではなかった。ワシはどうも村上春樹とは相性が悪いようで,小説を読んだことはなく,内田樹経由で「そーゆー作品なのか」という概要ぐらいしか知らない。だもんで,ノーベル賞を取ったからといって,ワシがすぐに読みたいと思うかというと,多分それはないだろう。しかし世俗的な関心の持たれ方には興味があるのだ。
 大江健三郎は受賞後はかえって無視されるようになってしまったようだが,村上に関しては多数の読者の支持があり,それはなさそうである。下世話な言い方だが,これだけ情報化社会が定着した日本では,「大衆に受ける」ってのは重要なことなのだなぁ,と感じる。売れなくてもいい,受けなくてもいい,っていう態度ももちろんアリだとは思うが,こーゆー開き直りは怠惰と能力不足の言い訳に使われがちなので,そのままストレートに受け入れていいものかどうかは慎重に判断する必要がある。少なくとも合理的判断に基づいた一定数以上の支持者がいて初めてクオリティやオリジナリティが保証されたと考えるべきだろう。大江健三郎だって,出版社が赤字にならない程度の読者がいるからこそ,新作が出続けているのだろうし。
 ここんとこ「第三者評価」って奴に興味があるので,少し文献を漁ってみようかなぁと思っている。村上春樹に関しても,今から定量的な評価基準値を調べておくと,今後受賞した際にはどれぐらいそれが変動したかを調べられて,面白いんじゃないかなぁと夢想していたりするのである。
 ま,そーゆー興味の持ち方な訳である。ワシはつくづく文学的な人間ではないなぁと思う次第である。

 今日も一日頑張ろうっと。

 頑張りました。で,帰ってきたら黒川紀章が死んでたりする。最近は東京都知事選・衆議院選挙・参議院選挙に相次いで出馬していたが,あの政治狂いは死に際のもがきだったのかなぁと思えてくる。どう見ても,正気で当選を目指して運動しているようには見えなかったもんなぁ。奥さんはさすがに覚めて見ていたようだが,止めようがなかったんだろうな。・・・普段なら手を合わせるところだが,死に際の態度が見苦しかったので,あんまり冥福を祈る気にもならない。静かになってホッとした,というのが正直な感想である。

 風呂入って寝ます。

Posted by tkouya at 8:57 PM

October 8, 2007

10/8(月・祝) 掛川・雨

 掛川大祭終了の翌日の土砂降り。体育の日だが,運動会は軒並み中止か? それとも昨日やっちまって,今日はお父さんの筋肉痛を癒す日になっているのだろうか。どーも世間並みという奴から外れた生活をしていると,その辺の常識が抜けてしまっていて判断がつかない。

 朝日新聞の記事のタイトルが凄かったので引用しておこう。

同志社大院生がひったくり 京都産大生2人が取り押さえ
 まあ前半はどこの新聞社でもそうするかなと思うが,問題は後半。へー,京都産大生が泥棒をひっ捕まえたのがそんなに珍しいのか? とつっかかりたくなる。
 偏差値というものが統計的に頭の良さを表す指標であることはワシも認めるが,現代の良識としては「偏差値差別」というものをアカラサマに表出させることはタブーである。それをぶち破ってここまで分かりやすく「エリート院生をバカ学生が捕まえた」と述べていることに対して,ワシは素直に感動しているのである。さすが朝日新聞である。

 まだ計算は終わってなかったりする。どーもプログラムにミスがあるよーな・・・つーことで頑張ってdebugしよう。

Posted by tkouya at 10:23 AM

October 5, 2007

10/5(金) 掛川->浜松->掛川・晴

 あじ〜。今期から静大非常勤は午後2時過ぎからになったので,お昼過ぎにゆっくりでかけたのだが,久々の夏日で暑いのなんの。おまけに教室は130名を超える受講者でぎっちり。昨年はもっと少なかったのだが,なんで今年はこんなに多いんだ? ま,そのうち適正人数まで減るでしょうけど。
 そーいや,昨年度の講義のアンケート結果が今頃になってやってきた。・・・あのなぁ,一年前の講義のことを言われてもなぁ,という感じ。もうルーチンワーク化しているんだろうな。ま,アンケートなんて,所詮は最高と最低の講義にのみ効果があるもんで,ワシみたいな人並みのことをやっている奴にはあんまし参考にもならん代物なのである。
 自由記述欄に書いてくれる人が減ってちょっと寂しいが,真面目な学生さんが一人,青臭さ爆発のご意見を下さって嬉しい。ほほほほほ,やっぱり学生さんはこうでなくちゃ。今日も早速怒鳴り倒したので,今年はイッパイ罵倒アンケートがが来るだろうな。楽しみである。

 GSLのサンプルプログラムを大量追加。講義で使いそうなところは大体押さえたつもりである。
 しかし作ってみて思ったのだが,案外GSLって使い勝手が悪い。検算のための計算ルーチンが少なかったり,やたらめったらデータ型が定義してあって,どれがどれやら分かりづらい。Sortなんてqsort標準関数で十分だろうと思うのだが,何故かインプリメントしてあったりする(実態はqsortかもしれないが)。講義資料に使うにしてはちと複雑すぎるよなぁ。
 やっぱり自分のライブラリが一番いーや(自画自賛)。

 あー,太ってしまったので腰が痛い。メタボ体系もたいがいにしなきゃなぁ。

 つーことで今日は寝ます。明日から三連休だが,掛川はお祭りらしい。今年は関係ないが,来年引っ越したらどうなるのかなぁ。自由参加だとは聞いているけど・・・。

Posted by tkouya at 8:51 PM

October 4, 2007

Update GSL Sample Collection

Japanese -> http://na-inet.jp/na/gsl.html
English -> http://na-inet.jp/na/gslsample/

Posted by tkouya at 8:46 PM

10/4(木) 掛川・晴

 最近さわやかな日が続く。急に秋の気温になったので体が付いていっていないようで,ちょっと風邪気味。

 サーチエンジン本と平行して,明日の静大非常勤初日に間に合わせるべくサンプルコードをガシガシと書いている。残るは固有値,Newton法,補間,IEEE754浮動小数点数の4つ。今日中にはなんとかしたいぞ,と。

 つーことで更新が滞りがちになっております。3連休は論文データ取りに勤しむ予定だし。全く,切羽詰まらないと何にもしない怠惰なワシだが,火がつくと一気呵成にやっちまうのね。但し質も落ちてしまうのが難点(それじゃ何にもならんだろ)。

 あ,シャケが焼けたようなのでこの辺で。

Posted by tkouya at 7:40 AM

October 1, 2007

10/1(月) 掛川・?

 天高く馬肥ゆる秋。馬だけじゃなくて,中年オスの負け犬のメタボ体型もますます増進中である。何とかならんか(しろよ)。

 TV番組改編時期だが,最近はWebでも衣替えが行われるようで,MSNは毎日新聞から産経新聞へ移行し,毎日新聞は自社ドメインで運用を開始した。それだけじゃなく,朝日,読売,日経の3社は共同ニュースサイトを構築することになったらしい(朝日読売日経の報道)。そーいや,今日は日本郵政グループの発足日でもあったな。三重大と和歌山大は事務部門を統合するらしい。銀行も新聞社も大学も郵便も,でかいところはでかいところ同士,統合だの再編だのという流れになっているんだなぁ。

 Quad-coreマシン,CentOS 5がインストールできずにほったらかしになっていたのを,本日T君が苦労の末にセットアップしてくれた。感謝感謝。
 結局,"linux text pci=nommconf irqpoll all-generic-ide"とオプションを付けまくってtextモードにしてインストールし,自動パーティション機能は使わずに手動で分割してやるとうまくいくとのこと。何年前のインストールなんだか。Fedora 7にしても事情は変わらんらしい。めんどくさぁ。
 ま,当分このままで運用しよう。あれこれ弄くるのもいい加減疲れたし。我ながらシステムを弄くる根気がなくなってきたよな。年である。

 年なのでもう寝ます。

Posted by tkouya at 9:41 PM